おことわり
誤解を招かないように、まず最初に言っておかないといけないんですが、これからお話しする内容は、大手ハウスメーカーを否定したいつもりで書くわけでは決してありません。。。
単純に自分として「改めて考えてみると合わない部分があったなぁ・・・」と思ったことが色々あったので、その点についてだらだらしゃべってみようと思っただけです。
ほとんど相性の話ですね。
ただ、もしかすると、これから建てようとする方や既に建てた方の心にチクっと刺さってしまう部分があるかもしれませんが、他意や悪意はありませんので、あらかじめご勘弁を。。。
まず最初に
家を建てる前の考え
夫婦(当時、子供はまだいませんでした)で賃貸マンション暮らしをしていて、将来的には住む所どうしよかと考えてました。
①賃貸か購入か
→賃貸はもったいないので、購入で。
②マンションか戸建か
→のびのび暮らしたかったので、戸建で。
ということで「戸建を購入」したいという考えでした。
いつ買うか
とにかく、賃貸にお金を払うのはもったいないと思ってました。
1年遅れるだけで100万円捨てるようなものなので、だったら買ってしまってローン返済として払う方が良い、ということです。
あと、子供が産まれるとマンション暮らしだと夜泣きとかで気を使いそうなので、産まれるまでに戸建に住みたいと思っていました。
ということで、「家買うなら早めが良いわな」と思っていて、あとはいつ購入するかだけでした。
そんなこんなしているうちに、「ここに住みたい」と思える土地が売りに出されました。
「なんという出会い!こりゃ注文住宅しかない!」と慌てて動き出したような感じです。
注文住宅をお願いする業者を決めた経緯
大きく分けて、設計事務所とハウスメーカー(3パターン)との合計4パターンがあると自分なりに解釈してます。
①設計事務所(個人の建築家)
②大手ハウスメーカー(積水、大和、住友など)
③中堅・地場ハウスメーカー・工務店(クレバリー、木下工務店など)
④ローコスト系ビルダー(タマホーム、アイダ設計、建売を専門とするビルダーなど)
どういう風に選んだか
まず、①の設計事務所については、数ある設計事務所の中からどこにすれば良いのか調べる時間がなかったんで、とりあえず安定したクオリティが保証されていそうなハウスメーカーにすることにしました。
ローコスト系ビルダーについて
ハウスメーカーのうち、④ローコスト系は、色々希望がある人にとっては対応してもらいきれない部分があると思ったので、最初から候補には入れませんでした。
ただ、状況次第では非常に良い使い方ができるとは思っています。
例えば、お金があれば不動産賃貸とかに手を出したいと思っている自分としては、2LDKくらいの小さい戸建を建てて、アパートやマンション暮らしの子育て世帯に貸すようなことを考えてたときがありました。
ローコスト系ビルダーで1000万円で2LDKを建てて、月9万円(年100万円)で賃貸とかするわけです。
10年で元を取ってあとは利益が転がり込んでくるような仕組みにするには良さそうですよね。(ざっくりした話なので、細かいリスクや稼働率や金利税金等の話はとりあえず無視します)
ちょっと脱線しましたが、要は「自分の家を建てる」という意味では、②大手か③中堅・地場・工務店かの2択だったわけです。
「大手」か「中堅・地場・工務店」か
*震災があっても強そう
*展示場の雰囲気
*打合せの手間が少なくてすみそう
*多少の虚栄心もある
などなどから総合的に考えて、②大手ハウスメーカーで建てることにしました。
ちなみに
建てようとしていた当時、「経年劣化」の反対である「経年優化」というのを自分なりのコンセプトにしていたので、木や石など自然素材を使っていることや、歴史がある(=創業が古い)ことなどから最終的には住友林業にしました。
あと、多少なりともきこりんというキャラへのナゾの愛着もあったかもしれません。
・・・さぁ、いよいよ本題に入っていきます。
<大手で感じたデメリット>
大手ハウスメーカーにして感じたデメリットを4つ書いてみます。
①担当によってレベルがまちまち
例えば設計事務所なら、その建築家に決めたら大きくハズレることはないですが、大手だと担当者を指定できない(と思う)ので、案件を進めてみないと担当者のレベルや感性がわかりません。
もしかしたらハウスメーカーに設計を頼む時に、担当者の過去の案件を見せてもらって選択できるのかもしれませんが、あまりそういうケースって聞かないですよね。
②広告費がやっぱ高い
業界最大手の積水ハウスの広告費って年間いくらくらいかご存知ですか?
ざっくり言うと約200億円くらいなんです。
_人人人人人_
> 200億円! <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄
積水ハウスは年間だいたい2万棟建ててるので、1棟あたりで換算すると100万円になります。とんでもない金額ですね。
③外観につられてしまいがち
住宅展示場では、広い軒や大屋根、化粧梁が左右に広がる外観の家などなど美しいモデルハウスが多々ありますが、あれができるのは「土地も間口が広い」ことが条件になります。
実際に世の中に出回っている土地は形が違うので、実際に設計を始めてみてから、あのような外観にはどうやっても近づかないことにふと気が付きます。
考えてみましょう。
一般的に販売されている土地は、例えば分譲地を新たに開発した場合などがわかりやすいですが、道路(売れない部分)を少なくするために、どうしても間口が狭くなる傾向があるのです。
だいたい間口は南北から入る形になりますので、その狭い間口に日当たりの良い南面を広くとろうとすると、家を上から見るとどうしても正方形に近くなるわけです。
そして、だいたい家は2階建てですから、「正方形の建築面積×2階建て」という形になると、ほぼサイコロのような立方体になります。
美しいものと言えば
美しいものと言えば、だいたい黄金比や白金比などになっているわけですが、サイコロ状になってしまうと、どうやっても美しく仕上がらないわけですね。
つまり、美しい外観の家が欲しければ、ハウスメーカーがどうのではなく、大前提として土地が美しくある(広くて間口が広い)必要があったわけですね。あぁツライ。
④間取りを決めるスケジュールがけっこうタイト。
納得できる間取りをアレコレ思い描くものの、悲しいかな予算には限りがあるので、実際にはコストのかからない間取りも意識しなくてはいけなくて、色々とバランスを取る必要があります。
そして間取り設計も後半になってくると
1箇所修正すると、別の箇所に影響がでてきて、そっちを直そうとするとまた別の箇所に影響が・・・という無限ループに陥って、ふと気づけば間取りを決める期限(1~3ヵ月)が近付いてしまっていたので、最後は強引に調整した。ということが良くある話だと思います。
最初に間取りプランをある程度具体化させてしまうと、逆にそこから離れにくくなって白紙に戻す、という思い切ったことがしにくくなります。
できれば
最初から、コストのかかりにくい間取りにする方法を把握しておくことや、事前に色々なシミュレーションをしておくこと、もっと言えば、何度でも白紙に戻してやり直すのに付き合ってくれる設計さんと出会いたいものです。
ということで
とにかく間取りをゆっくり考える時間がない。
土日に設計さんとヒザ突き合わせてパソコンが強制終了されるまで何度も打合せしたのに。それでもまだ時間が足りない。。。
ちなみに、着工合意までの時間は、住友林業のWebサイトに「業者選定:1ヵ月、契約~着工合意:約4ヵ月(計5ヵ月)」と記載されています。
これに対しウチのケースでは「初回打合せ~契約:2ヵ月、契約~着工合意:1.5ヵ月(計3.5ヵ月)」と短めになっています。 (もちろん頻度や密度の問題もあるので、期間だけで一概に判断することはできませんが)
この期間については、最初の段階で施主側と業者側で長めにとることや期間を定めないようにすることも可能なようなので、個別に業者側へ相談してみてください。
・・・といったところがハウスメーカーについて疑問に思っていたことでした。